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月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

「暁のロンバルディア」と「夜明けの天使たち」2

星

 

「暁のロンバルディア」は宝塚を見始める前の作品ですが
知っている生徒さんばかり。

 

みねちゃん(峰さを理)が巡りあう姉弟が
まさえちゃん(秋篠美帆)と、ちかげちゃん(ありす未来)。
ねっしい(日向薫)やシメさん(紫苑ゆう)は傭兵の仲間たち。
とても懐かしく見ました。

 

なかでもクレマン伯爵役のカメさん(新城まゆみ)。
大好きだったんです。

花組星組を行ったり来たりされていて
私が観たのは2度目の花組時代から星組で退団するまで。
花組のショー「オペラ・トロピカル」のパレードで
ルコさん(朝香じゅん)といっしょに階段を降りてこられた時

この世にこんなにも美しい人がいるのか!!!

とても衝撃を受けたことを覚えています。

 

クラシカルでノーブルなお顔立ち。
クールで知性的で
そう、まさにジェローデル。

とても落ち着いた抱擁力のある大人の男役さんだったから
上級生になってからは主人公の人生の師を演じることも多いのですが
一方で「アルジェの男」のジャックや
「哀しみのコルドバ」のロメロのような色悪を演じても
ぞくぞくするような色気があって素敵でした。

 

今のジェンヌさんでいえば誰だろう?
う~ん、
いないですね。まったくいない。
強いて言えばれいこちゃん(月城かなと)が上級生になったら
もしかしたら、そんな感じになるかもしれない・・・かしら?

とにかく、とても美しい方でした。

 

「暁のロンバルディア」のフランス貴族クレマン伯爵も
主人公のフランソワ(峰さを理)を導く役割を担っているのですが、
一方でまいまい(南風まい)演じるミラノ公国の公女を心ひそかに愛し
殺されそうになった公女とともに逃避行するという
ロマンチックな役どころ。

フランソワと再び北イタリアの地で巡りあった時の
知的で静謐な佇まいが
どう生きるべきか、もがきながら成長していく主人公と
鮮やかな対比をなしていました。

 

「夜明けの天使たち」は
わたる(湖月わたる)の初主演とのこと。
もっと下級生時代を見ていたので感無量です。
その頃はいつも明るく元気で、心根のいい子というイメージだったのですが
こんな寡黙で心理の難しい役をしっかり演じていてびっくり。

漢(おとこ)!!っていう力強さもあるけれど
傷めつけられる役が意外にもよく似合う。

演技力のある人だったんだなぁと再認識しました。

 

一番びっくりしたのは、さえこちゃん(彩輝直
下級生のころは、
素のビジュアルは無敵の美しさなのに
お化粧が下手だし、衣装の着こなしはどことなくヘンだったし。
お芝居も歌もたどたどしくて・・・
いや、「夜明けの天使たち」もやっぱり色々たどたどしいのだけれど
終盤に精神が壊れてしまったようになってからの演技には釘付けだった。

彼女が苦しめば苦しむほど、妖しい美しさが放たれていく。
そして、観ている人のSっ気を喚起させるというか

ものすごく加虐的な気分になる。

なんていうんだろう。
ある種、悪魔的。
この世のものではない感じ。

彼女に「エリザベート」のトートを演じさせたいと
劇団が考えた訳が、ちょっとわかったような気がしました。