月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

ゆうは悠久のゆう?「虞美人-新たなる伝説-」

花

 

戦後まもなく
春日野八千代と神代錦で上演された「虞美人」

 

本物の馬が出てきて
主題歌の「赤いけしの花」(白井鐵造作詞・河崎一朗作曲)は大ヒット。

そして、宝塚歌劇60周年のときにも上演され
それがなつめさん(大浦みずき)の初舞台だった
というくらいしか知らないので
見るのが楽しみだったのですが

あれ?

これってもしかして
その再演ではなく、新作だったのね。
で「新たなる伝説」って副題がついているのか~。

さすがに白井鐵造版は観ていないので
最初はこれが新作だと気が付かなかったのですが

なんか曲がね。途中で、
これって長谷川雅大じゃん
と気づいてしまったのよ。

テンション上がらないんだよな~。この人の曲。
なんというか
うまく説明出来ないんだけれど
いちいち
「はぁ。〇〇でした~。」
で終わってしまうような曲調。
え~。すみません。伝わりませんね。
ワンパターン。というか
展開していかない。というか
これって、音楽的には、どう説明すればいいの~?

でもまぁ
お芝居自体は
とっても面白かったです。

 

ゆうさん(真飛聖)は
以前、私は宝塚から離れてしまった時に
細々と観劇を続けていた母から
「有望な若手スターと友だちから聞いた」と
その名前と宝塚おとめの顔写真だけは知っていたのですが
実際に見たのは
宝塚観劇を再開しようと
何も調べず、いそいそ観に行った花組公演
麗しのサブリナ」が初めて。

 

顔立ちが
みきちゃん(真矢みき)によく似ているのだけれど
当たり前だが、個性は全然ちがうのね。
花組特有のリズミカルさが
あまり感じられない。 

なので「麗しのサブリナ」のような
小洒落たコメディよりも
「虞美人」のような大きな芝居のほうが
ずっと良く似合います。

 

まぁ15年ぶりにみた宝塚
麗しのサブリナ」「EXCITER」は
色んな面でショックだったんだけどね~。

蘭寿さん、花組にいなかったし・・・
それくらい調べて行けばいいのにね。我ながらバカだわ。 

主演娘役さんは、この時まだ
これでお金とっちゃいけないだろう!!
というくらいのレベルだったし・・・
そんな事思ったトップ娘役さんは、生まれて初めてだったわよ。

でも、らんちゃん(蘭乃はな)は
その後、ずいぶん努力したのだと思う。
蘭寿さんの相手役としては、とてもよかった。
蘭寿さんが思う存分踊ることが出来たのも
思い切り良く踊れるらんちゃんが相手役なればこそだったと思う。
芝居もよくなったしね。

だけど、
先にコンビを組んだ
ゆうさんは、本当に気の毒としか言いようがなかった。
この後の退団公演「愛のプレリュード」も
あまりといえばあんまりな脚本だったしなぁ

 

いや
話がそれた。
虞美人だよ。

 

虞美人を演じた相手役あやね(桜乃彩音)は
大人っぽい美貌を持ちながら
聖少女というか、もはや白痴美?と言っていいほどの
幼さをも内包している
なんとも不思議な魅力をもった娘役さんだ。

西洋の姫というより
アジアのコスチューム物のほうが似合う公家風な顔立ちで
そんなところも
ゆうさんとの相性が良いと思った。
これで退団だったのね。
残念だな~。

 

おっと、ゆうさんについても語らねば。 

とにかく
ゆうさんは
口跡も含めて芝居が、ざっくり大雑把な人だと思った。

ダンスも、そうだよね。
ちょっとリズムから外れる。
そして顔で踊る。
でも、そこがたっぷりとしてい
スターらしくって大らか。

だから絶世の美女を侍らせて戦場に赴くなんていう
よく考えて見れば、おいおい・・・な英雄
項羽を演じるにはピッタリだわ。

最期の場面も
ああいった
大見得がとっても似合う。 

正直、悲劇性とか悲壮感というのは
あんまり感じられないのだけれど
生きた

戦った

愛した

という、人間の根源的な部分が浮かび上がってくる。

古代中国の武将を演じるにふさわしい
悠久の大地を感じさせるスケールの大きな男役さんでした。

ほんとうの「ゆう」は
余裕の裕らしいですけどね。