月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

心置きなく大爆笑「外伝ベルサイユのばら~アンドレ編」

宙

 「外伝ベルサイユのばら
たしか漫画にもありましたよね。外伝。

 

美しさを保つため若い娘の血をあびる伯爵夫人の怖い話だった記憶が。
あの話なの?

でも
「アンドレ編」
となっているけど…
いったいこれは、なんなんでしょう??

もう宝塚のベルばらは正直うんざりなので
普段ならば見向きもしないのですが
どうにも気になるので
オリンピックも見ずにこちらを観てみることに。

 

漫画の怖い話ではなかった。
新作でもなかった
普通にこれまでのベルばらのシーンが
アチラコチラに挟まれている。

なのに
アンドレ編といいながら
アンドレの見せ場と思われる
オスカル毒殺未遂とか
今宵一夜とか
なにもない。 

ベルばらの切れ端と
アンドレの幼なじみの上京物語が混ざった
つぎはぎだらけの1幕物。

 

でもね~~
面白かったのよ。
もう、
心置きなく大爆笑よ。

ベルばらとはな~~~んも関係のない酒場の女将
あゆみさん(鈴奈沙也)は
田舎から出てきたアンドレの幼なじみのウメ(陽月華)を
「奥さんを亡くして、さびしいから、養女にしたい」
というブイエ将軍のヒロさん(一樹千尋)に売っぱらう。
「悪い話じゃないと思うがね~~~。生き抜くことが大切だよ!!」
なんて言ってウメを説得。

はい、
養女とは名ばかり。
どう考えても、お妾さんですね。これは。

この幼なじみ
プロバンス出身ということで
訛っている。
なぜか土佐弁?
なんだかわかんないけど、そんな感じ。

いじわるをする酒場の先輩に方言で啖呵を切るウメ。
しかし衣装はドレス。
話はベルばら。
けっして鬼龍院花子の生涯ではありません。

幼なじみの自分を忘れて
どうやらオスカルに夢中になっているらしいアンドレを
ブイエ将軍を使って
バスティーユという死地に赴かせる愛人ウメ。
なかなかの歪みっぷりです。

植田歌舞伎的ベルばら愁嘆場に加え
なんだかわからない幼なじみがらみの愁嘆場。
愁嘆場に次ぐ愁嘆場。

 

そんな中で
タニ・アンドレ(大和悠河)が
むやみやたらのキラキラオーラを撒き散らす。
悲劇なはずなのに
愁嘆場がとたんにキラキラと明るく楽しいものになる。

ともちん・フェルゼン(悠未ひろ)の過剰なナルシストっぷりも
面白いったらありゃあしない。

 

なんなの?

なんなの?
これ。

シュール過ぎる。
楽しすぎる。

退屈なベルばらということも忘れ
爆笑につぐ爆笑。

ここまでぶっちぎってくれると
いっその事
気持ちいい!!

 

もはや、ぶっ壊れている近年のベルばら。

普段なら観てていたたまれない気分になるところだが

それよりもさらにぶっ飛んだツッコミどころ満載な脚本と演出にも関わらず

そんなことなど物ともしない、

タニの臆面もない(褒めてます!)ド派手なオーラ!
グッジョブです。
こりゃぁ、ある意味すごい迷作。

 

劇場で見た方
客席はいかがだったのでしょう?
爆笑でしたか?
(笑えないとしたらキツイぜよ。しかし。)