月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

薄幸の人「エーゲ海のブルース」

星

1982年大劇場作品「エーゲ海のブルース」をCS鑑賞。
宝塚観劇をもう始めてたはずなんだけれど、星組は4組の中で観たのが一番遅かったんだよね。これは初めて見ました。

ヒロインはけいこさん(姿晴香)!!
これがトップ娘役お披露目だったのね。
好きでした!
ダンスが上手くて、大人可愛くって。
しかし、なぜだか不幸な女が似合うのよ。

伯爵のリンちゃん(但馬久美)が率いる悪の仲間に博士のルミさん(瀬戸内美八)を取り込むため、伯爵の配下のみねちゃん(峰さを理)によって博士にあてがわれるショーガールの役。みねちゃんは恋人なのによ。ほんま不幸だわ~~。
でも博士を本気で好きになってしまう。

伯爵に博士を殺せと命令されたみねちゃんは博士と旅立つ決意をしたけいこさんと対峙します。

「伯爵は死んだわ。命令した人が死んでも殺るつもり?」
「博士が死んだら、おじゃんだな」

ここの台詞素晴らしい!!
男女の愛憎が言葉少なに、でもシニカルで洒落てて、かつ緊迫のやり取りで繰り広げられる。
天才!柴田先生天才!

そして小さな護身用ピストルをみねちゃんに向けるけいこさん。
洋画の1シーンのように綺麗です。
でも、あんなにひどいことをした男なのに撃てないのが哀しい。
もみ合う二人。
銃声のあと崩れ落ちるけいこさん。
悲嘆にあえぐみねちゃん。
欲望のために自分の恋人を平然と差し出したと思えたみねちゃんですが、心の中では嫉妬や苦しみでいっぱいだった。
歪んだ形であれけいこさんを愛していたのだわ。
どんづまりに不幸な二人。
というか、けいこさんが不幸を呼び寄せてしまうというか。。。
なにせ不幸であればあるほど美しく輝きが増していくのですもの。

そんな薄幸の人のけいこさんですが、ひとたび踊り出すと、すごく男前でカッコいいのよねー。そのギャップがまた素敵でした。


この演目の同時上演のショー「ザ・ストーム」はみねちゃんトップお披露目&けいこさん退団公演で再演されたのを観てて、素敵なダンスシーンがあったことを記憶しています。
もし、この「エーゲ海のブルース」の時に劇場に出かけていたら、踊るなつめさん(大浦みずき)のファンにきっとなってたはず。なつめさんに出会うのがもう少し早かったのになぁ。お芝居の放送はカット版で、なつめさんが確認できたのはワンシーンのみでしたわ。いつかショーのほうも放送してくれないかしら。