月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

夢みたい「宝塚巴里祭2018」

宙

巴里祭っぽくない黒と白の意味深なポスターが発表されてからずっと気になっていたキキちゃん(芹香斗亜)のディナーショーCS鑑賞。ディナーショーってこんなにゴージャスなのね~。

それにしてもこの装置一体どうやってホテルに搬入したんだろう。
もちろんうまい具合に分解できるんだろうけど、そうとはわかっていてもこれがホテルの宴会場だとは思えないほど。舞台レベルの装置に見えたわ~。

全国ツアーくらいの階段があってそこに釣り橋?をまるでデコレーションケーキみたいにぐるっと巻き付けたような立体的で奥行きがある装置。トリックアートみたいな目の錯覚を利用しているのかな?よく見ると階段は途中で切れてるんだけど舞台の端から端までつながっているように感じる。橋には街灯や電飾も飾り付けられていてキラキラ。
一番うしろには黒い背景にシックでゴージャスな金の装飾がそびえ立ち、その上のさらに高いところに凱旋門エッフェル塔の可愛いイラストが照明になっている。
それは夜の風景になると闇に沈み、金の装飾はムーラン・ルージュの赤い風車の電飾に変わる。
手前には豪華にきらめくシャンデリア。これはもちろん装置ではなく宴会場の照明なんだけど、それが手前に映りこんでいるもんだからさらにゴージャスに見えるわ~。
いいな~。いいな~。こんな素敵な空間でお食事と歌なんて。
すぐ近くにキキちゃん来てくれるなんて。夢のようじゃありません?


装置だけじゃなくメンバーも豪華。
巴里祭っていつもこんなに大人数だっけ?
CS放送で何度か見てるんだけどなぁ。娘役さんのミュージックサロンが好きなので巴里祭の記憶が薄れてしまってる。

シャンソンを歌い継いで、合間にトークがあって、少しダンスがあってって感じなのかと思っていたら、パリの街角の風景を切り取ったようなシーンの中で歌とダンスが綴られていく。ちょっと芝居仕立て。
メンバーは画家、士官、チンピラ、ギャルソン。若いお嬢さん、マダムなどなど、それぞれいろんな人に扮して、それぞれの人生模様がある。
人数の多さが生きているわ。

キキちゃんはチャラ男で「ろくでなし」を歌い、
次に詩人となって踊る。
ただのダンスや歌だけではなくてチャラ男のところは明るいコメディ、詩人のところは彼の苦悩とか生き方とか恋とかが透けて見えてくるような感じ。とても美しくて切ない。

そこから一転、ゴージャスなスターとして客席を回りながら甘いシャンソンを歌う。


そしてそして!
ジゴロと娼婦たちがたむろする危険な夜の街に迷い込んだ若い令嬢に歌いかける黒いドレスの女、キキちゃん。
ここがもう圧倒的なの~。
おそらく深い哀しみを胸に抱いた女性なのね。それがわかるの。
カナリア」って曲なのかな?初めて聞きました。
哀しみを抱えているからこその包容力。母性。
なんかね~。聞いていたら心が震えて涙が出てきてしまった。

それから名曲「パダン・パダン」すごい力強さと説得力。
その成長を知ってはいたけれど、もう、びっくりだわ。
蘭寿さんと組んだ女役のダンスでは、てへっ!って感じで笑ってて全然色っぽくなかったキキちゃんが。つい数年前まで寝癖ついたままのへっぽこバスケ少年を演じていたあのキキちゃんがっ!


最後のコーナーは全員エレガントなレビュー衣装。
「千拍子のワルツ」はものすご~~~い早口。よく舌が回るな。歯切れの良さが素晴らしい。
「オー・シャンゼリゼ」はちょっとアカペラの部分があったりするところがさすが宙組!美しいコーラス。キキちゃんは柔らかく甘やか。か~わ~ええ~。ここで私、完全にとろけました。


ラストはおなじみ「黒い鷲」華やかだった。
アンコールの「火の鳥」もいい曲。キキちゃんの目がキラキラしてる。
今、歌うことが楽しくてしょうがないんだろうなぁ。
そんな感じが見て取れる。だから聞いてるほうも楽しくなる。

なんだか夢の中のような1時間でした。