月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

従者たち「ファントム」3

雪

Bパターンのみだけど貸切のチケットがあたるという奇跡!
席は上手側。まぁだいぶ後方でしたが。
エリザは惨敗だっただけに贅沢は言いませんよ。劇場に入れただけで有り難い。

オープニングのダンスで上手側の従者はあゆみさん(沙月愛奈)、ジジくん(鳳華はるな)、るいくん(眞ノ宮るい)。
照明は暗かったけれど、動くシルエットですぐにるいくんがわかりました。
上手席でラッキー!


「ファントム」は蘭寿さんお披露目を観ただけですが、従者のことはあんまり記憶にありません。なにせ宝塚観劇を復活させたばかり。蘭寿さんを見るので精一杯。
従者は地下に棲むコウモリとかの擬人化的ダンスなのかなぁ~となんとなく思って観ていたら「彼らは浮浪者」とか言うセリフが出てきて心底驚いたことだけ覚えています。

あの時多分10人以上はいたと思うけれど、まぁオペラ座の地下の幻影で大勢いるように見えるだけで実際はせいぜい2,3人なんだろうと勝手に決着をつけてました。
もっとも、えりたん(壮一帆)キャリエールは相当有能でやり手に見えたので、10人位は余裕で養っていけそうな気もする。


今回は6人の精鋭ダンサーズ!
幕開きから凄いダンサーが6人、ガンガン踊りまくるので目が足りませんでした。

ダンスはもちろんのこと、それぞれに人としての個性がみえるのが興味深い。
なので「彼らは浮浪者」というセリフもあまり違和感を感じませんでした。

オペラ座の地下世界は彼らにとってある種のユートピアだったのかも。
この物語のあと彼らはいったいどうなるのだろう?ってつい考えてしまった。
それだけ一人一人の体温が感じられたという事なのかもしれません。


るいくんは寄る辺のない少年のようでした。
あまりにもピュアで儚げで。
汚れた地上で一人ではとても生きていけないだろうなぁ、あの子は。
守ってあげたい感じなので今後はニヒルなあゆみ姉さんがさりげなく面倒をみてくれたらいいなぁと思う。

しかしあゆみさんのダンスには毎度見惚れる。
あれはキレッキレなどというバタついた言葉では到底表すことできないわ!
しなやかなのに鋭い。むしろゆったり余裕が感じられるほどなのに誰よりも速い。
ほんとなんて表現すればいいのだろう。


ジジくんはやばかった。精神崩壊気味。
おそらくこれから先も地下から出られないのではないかと思われる。


下手側のひーこ(笙乃茅桜)、しゅわっち(諏訪さき)、ちさと(縣千)のダンスは1回の観劇ではあまり見ることができずちょっと残念。


ひーこはクールな一匹狼。
しゅわっちはちょっと熱い頑張りやさんに見えた。時々るいくんをかばってくれてるし。


ちさとは地上では人が変わったようにイタズラを満喫。
なんだか抜け目なく社会でも生きていけそうだな。何かやらかして一時的に地下に身を隠していただけなのかもしれない。


この従者達はそれぞれに人としての個性があるだけでなく、同時にエリックの複雑な内面をも映し出しているところがうまいなぁと思う。

そんなわけで従者の動きや表情から私がなんとなく感じたワードを上級生から順番に並べてみました。

鋭利 素晴らしい音楽の才能がありながら
孤独 誰にも知られずに地下でひっそりと
絶望 生きなければならない苦しみの中で
懸命 夜ごと捜し求めた幻の声と出会ってしまった
繊細 あまりにもピュアな青年は、その愛ゆえに
豹変 彼女を傷つける地上の者たちへの怒りを抑えられない

おー。エリックとリンクできたぞ。


ショーの場合はタカラジェンヌという自らの個性をアピールすることが多いですが、こんなふうに役の心の変化や生き様をこれほどの分量で踊るということはなかなか出来る経験ではないと思う。

従者に選ばれし人たちはまさにそれだけの価値のある人たちだったし、本当に素晴らしかったわ!