月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

コラージュ作品「アルバトロス、南へ」と「ハッスルメイツ」2

宙

しかしさ
ハッスル。
この言葉の意味が分かる人、今いるのかなぁ。若い人は初耳だろうに。

メイツ。
スクールメイツとかヤングメイツとか?
3,40年以上は昔だと思うのだけど、テニスのスコートをはいた女の子たちが若手歌手のバックで踊っていましたっけ。
おばんの私ですら今さら思いつきもしない言葉だよ。


宙組結成が20年前。
どちらの言葉も、20年前ですらもうすでに死語だったと思うんだけど~。

いや、タイトルがダサいのはもう許すから~。
それより演技も歌もダンスも出来る子そらくんに、短くてもいいからちゃんとした芝居を書いてほしかった。


そりゃさ。将来のトップが約束されたような御曹司のバウ公演と舞台装置や衣装へのお金のかけ方が違うのは仕方がない。。。
と、今の段階では思う。
けどさ、たとえお金はかけられなくとも、そこは脚本のセンス次第じゃない。
宙組の20年間の数々の歌やダンスや芝居をうま~~~く組み合わせて、おしゃれなショーを作り上げる力量を石田先生には見せてほしかったよ。


そう思うのもね。
つい先ごろスカステ放送を録画しておいた「アルバトロス、南へ」を見たところだったのだ。

もちろんこれはトップスターこむちゃん(朝海ひかる)の退団記念外箱公演だ。若手のバウ作品とはわけが違う。
とはいえ、舞台セットだってそれほど凝ったものではない。いやむしろ、がらんどうといってもいいくらい。それにびっくりするほどの少人数。

ところが私が見ていた頃の花組から宙組雪組と、こむちゃんのこれまでの出演作からの歌、ダンス、芝居が巧みにコラージュされ見事な一つの物語となっている。

作演出は荻田先生だったのね。
ショー作品においてこむちゃんは荻田作品のミューズといってもいいくらいだったこともあり、それだけ思い入れも強かったのだろう。
こむちゃんのこれまでを観てきた人にとっては懐かしい場面のオンパレードだし、「アルバトロス、南へ」という新作としてもちゃんと成立させている。
こんなにも濃密なコラージュ作品。いやはや、すごいよ。


もちろん若手のバウ公演をここまでとは言わない。望まない。
に、したってさ。
もうちょっと心のこもった脚本を書いてくれよぉ。扮装写真館に青汁販売はないだろう!
自分の言い訳をジェンヌの口をかりてぶちまけるなっつーの!!
と罵詈雑言を吐いてみる。


あ、でも2幕のみねりちゃん(天彩峰里)が交通事故で死んでしまったそらくんの飼い犬に扮した雨の中のシーンは可愛いらしくて、いじらしくって、じーんときました。


それと戦場から母へ送られた手紙とした「ボヘミアン・ラプソディ」の場面もとても良かった。

クイーン世代だからリアルタイムで聞いていた曲。これって多重録音だから生演奏出来ないよね。ライブではどうするんだろう?って当時は素朴な疑問を抱いていました。

それをドラマ仕立てで生の舞台で構築。
フレディ・マーキュリーが歌ったとんでもない難曲を歌って激しく踊ってまた歌って。
そらくんの高い技術力はもちろん、宙組ならではのコーラスの厚みがこの生演奏不可能な曲のパフォーマンスを可能としたのですね。
素晴らしい!


予算も少なく脚本も今ひとつな中、しっかりと見応えのある舞台を作り上げたのは見事と言っていいと思う。

もしこのまま別格候補としてしまうとしたらあまりにも惜しいと思うなぁ。

今頃は博多座公演中だよね。
観に行くことはできないけれどトロイカの真ん中として、いい仕事をしているのは間違いないはず。
そして次はいよいよ「オーシャンズ11」ライナスだ!
和希そらのJUMP!躍進はこれからだぞ!