月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

リアルで謎の男心「ドクトル・ジバゴ」

星

今年に入ってほとんどスカステ舞台鑑賞ができない状態で、録画が恐ろしいほど溜まっています。
もう、どこに何があるやら。
10連休とはいきませんでしたが、それなりに休暇があるGW中にちょっと消化しなければ。どうせどこにも出かけないもん。おうちでスカステが一番!


というわけで「ドクトル・ジバゴ」をCS鑑賞。

うぁ~~~~。
すごい!!
すごいもん見た~~~~!!
大傑作!

そんなわけでまともな感想なんて書けないわー。


とにかく悪役フェチなので
いえ、実は悪役ってわけじゃないかもだけれど。
コマロフスキーのみっきー(天寿光希)がすごい!

メークからしてかなりダークなんですが。
そして、のっけから鬼畜なのですが。
出てくるたびおぞましいんですが。
あまりの美しいエロオジぶりにもう目が離せない。

散々ひどいことしておいて、ラストにユーリとラーラを助けようとする。
男心って謎。
それでも、それが唐突な感じではない。
矛盾も感じない。
ここはみっきーの高い演技力によるものだと思う。

ラーラの心が自分にはないことは、もちろんわかっている。そりゃそうだろ。はじめがはじめだし、常に蹂躙し見下してきた。
とんでもなく強欲な生き方をしてきただろうに、それでもその時見返りを求めている感じはしないんだよね。
ラーラは結局はその手をすり抜けていくとわかっているだろうに。
私にはその男心は謎だけれど、ラーラに対する愛というか執着は自分でもどうしようもないんだろうな~。


とにかく悪役フェチなので
いえ、特に悪役ってわけじゃないかもだけれど。
パーシャせおっち(瀬央ゆりあ)がすごい!

純情で熱血な貧乏学生がラーラを愛するあまり疑心暗鬼の闇に落ち出奔。ついには革命の名のもとに血の粛清を行う冷酷な男に。

メガネが~~
メガネが冷血。

でもラストはただただラーラを求める繊細な只の男に戻る。
で、ハチの巣よ。
舞台中央で血反吐を吐いて死ぬのよ。
あ、リアルな血反吐は出ません。
でも、演技でわかるの。

せおっちの死に様は「鈴蘭(ル・ミュゲ)」でも素晴らしかったもの。
ただの死に様だけじゃないのね。ほとばしる感情が見える。
せおっちの芝居は最初から最期の瞬間まで目を離せない!


とにかくダメ男フェチなので
いえ、別にダメ男ってわけじゃないかもだけれど。
ドクトル・ジバゴことユーリのいしさん(轟悠)がすごい!

それなりに年はとってるし喉にポリープでもあるのか高音が出せなくなってる。でも、なんなんだろう。なんでこんなに美しいんだろう。

その美しさは、なんというか器用な恋愛ができないってとこに起因するような気がする。
手慣れた恋の柔らかさがないんだよね。ひたすら硬質な美しさ。

妻の妊娠中にラーラとわりない仲に。
とはいえ妻のことはきっと深く愛しているのよ。
なんてったって、ほのかちゃん(小桜ほのか)だもん。
もう、可愛い!健気!賢い!正しい!本当に素敵 !

でも、人の心なんてどうにもならない。
最期の日までラーラの面影を追い彷徨う。
私にはその男心は謎だけれど、ラーラに対する愛というか執着は自分でもどうしようもないんだろうな~。



で、すべてのベクトルはラーラのくらっち(有沙瞳)に向いているのだ。
3人の男の運命の女。
そういえば「ドン・ジュアン」でもくらっちは痛々しいほど一途な女性を演じていましたね。

えてして運命の女というのは普通の顔してやってくる。
いえ、くらっちは美人だよ。
でも、ロシアのお針子さんだから特に美しい格好をしてるわけではないし。

だけどラーラの心の内にはなにか得体の知れない情念が渦巻いている。
ブラックホールの如きその情念に男たちはどうしようもなく吸い寄せられてしまうのかもしれません。

でもね。こういう女性を演じるのが上手いところがかえって大劇場ヒロインとして難しいのかもしれない。
くらっちの娘役トップ姿を期待していたんだけどな。
やっぱりくらっちはいしさんのような硬質でリアル男系の相手役のほうが合うんだろうなぁ。


さてさて、その他気になった人のメモ。
あかっしー(朱紫令真)は私にとってはじめましての人。
田舎の親切な農夫?
ものすっごい芝居が上手い。声もいい。
リアルにオジサン。100期生?どこの専科さんかと思いましたよ。すごいな~。


戦地病院で銃弾摘出の手術を受ける兵士はカノン(天飛華音)。
激痛で反射的に身悶える動きも叫び声もすっごいリアル。迫真の演技。
こういうちょっとした事で芝居全体の真実味が高まるんだよね。