月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

号泣のThe大衆演劇「桜華に舞えーSAMURAI The FINALー」

星

みっちゃん(北翔海莉)サヨナラ公演「桜華に舞え」チケット手に入らなかったんだよね。しかもスカステの放送を録画して焼いていたのも行方不明となっておりまして。やれやれ。
この度、無事発見に至り今更ながら鑑賞しました。

いやぁ~~。素晴らしかった!!
もう、出だしからジェットコースターなみのアドレナリン大放出でした。

暗闇に浮かぶみっちゃんの見事な殺陣。
あんるちゃん(夢妃杏瑠)の温かいナレーション。
チョンパさながらチェスト!の掛け声とともにズラリと揃った薩摩藩士。
ノリノリの主題歌で大盛りあがりのあと、こんどは舞台奥から悲壮感あふれる会津藩士達がせり上がる。
会津の愛奈姫まあやちゃん(真彩希帆)のどこまでも透徹な歌声。
戦の中での会津藩士の娘、吹優のふうちゃん(妃海風)と薩摩藩中村半次郎のみっちゃんと運命的な出会い。
会津は無残に敗れ、混乱の中で愛奈姫を見失った会津藩士、永輝のこっちゃん(礼真琴)の「この恨み忘れてなるものかぁっ!」という血を吐くような叫びで暗転。
と一気にここまでわずか10分ほど!
このオープニングエピソードだけでも息をもつかせぬ展開で、出だしから引き込まれました。
これぞ大衆演劇の見事なお手本ではないでしょうか。


本編も日本人を泣かせるツボがたっぷり。これも大衆演劇ならでは。

半次郎が吹優さんに言った「来年の夏には帰ってくる」って、つまりお盆に魂となって故郷に帰ってくるってことじゃん。
うぇ~~~ん。泣くわ!

娼婦におちた愛奈姫の辛い愛想尽かし。そこからの半次郎を討つために会津を滅ぼしたかつての敵の政府軍に魂を売って西南戦争に従軍するこっちゃんの暗い瞳。
「戊辰の仇!」の叫びには鳥肌立ったわ!

田原坂のせごどんのさやかさん(美城れん)のもはや神々しいほどの達観や少年役あいちゃん(小桜ほのか)の最期も涙なくしては見られない。

侍としてはへなちょこな隼太郎のさゆみさん(紅ゆずる)が死んだ半次郎を抱えて絶叫するところなんて涙といっしょに鼻水垂らすほど号泣したわ!


なによりもみっちゃんと大衆演劇の相性の良さ!これに尽きる。
とにかく殺陣の腰の決まり具合とか見栄の切り方とかが新国劇見てるかと思ったほど素晴らしいのよ!
笑わせたり泣かせたりの緩急のツボが見事なのよ!

みっちゃんは正直言って宝塚的キラキラには欠ける。それ故に随分と回り道をしたと思う。
でもこういう大衆演劇やらせたら、もうその右に出るものはいない。すごいわ!


もちろん宝塚は老若男女すべての人が楽しむことのできる大衆的な娯楽だと思っています。
「桜華に舞え」のようなThe大衆演劇から「エリザベート」などの大作海外ミュージカルまで本当に幅広いありとあらゆる演目が取り揃えられていて、それゆえ100年を超えて私達を飽きさせることがない。
だからもちろんトップスターだっていろんなタイプの人がいていいのだと思うわ。

なによりこの時の星組一人一人の充実具合を見るとみっちゃんのトップとしての力量の素晴らしさにも感嘆する事となった素晴らしいサヨナラ公演でした。