月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

懐かしの新人公演特集7

専

観劇ブランクで失われた15年を取り戻すべく、引き続き懐かしの新人公演をぼちぼちとCS鑑賞中。タイトル/組/主演/作演出/新公担当演出として記録します。

「王家に捧ぐ歌」/星/柚希礼音/木村信司/齋藤吉正

チエちゃん(柚希礼音)初主演!
研5くらいかな?もっとずっと早く主演していると思ってた。
3番手や2番手の役をしっかり経験した後に満を持してわたる(湖月わたる)のお披露目「王家に捧ぐ歌」で主演だったんだね。
なるほどな~。そりゃぁ、大人の心理を静かに描いた繊細な物語よりも、こういうド派手な大作で賑々しく主演デビューのほうがインパクトがある。
チエちゃんのスター街道は綿密に計画されていたのだということを実感しましたわ。
そしてその思惑にピタリとハマったチエちゃん。
「エジプトは領地を広げている」がダイナミックで勇壮。これでつかみはOKね!すごいパワーで思い切りよく演じきった。
それにスモーキーな声がなかなかセクシーなんだわ。ちょっとくぐもってはいるけれど響きがいい。
そりゃぁ、まだまだなところはいっぱいあるよ。でもこんなふうに大器の片鱗を感じさせ、なおかつ伸びしろがいっぱいある新人公演が一番ワクワクする。

アイーダはまひろちゃん(麻尋しゅん)
研2でヒロイン。大抜擢なんじゃないの?しかも男役さんだよね。
本役がとうこさん(安蘭けい)とはいえ、まだ舞台経験の少ない男役に娘役を演じさせるって、どうなんだろ。数少ない新人公演の機会、ちょっとでも男役を追求していきたいだろうに。
でもなかなかの好演でした。はっきりした目鼻立ちの美人だし、もしかしたら劇団は第二のみきこちゃん(鮎ゆうき)を目論んでいたのかな?
と思ったらさゆみさん(紅ゆずる)が主演した一発逆転の新人公演「スカピン」でショーブランを演じた人だわ。ガチのホープだったのね。

さて、大好きなみなみちゃん(南海まり)は…。うーん。アイーダをいたぶる女官の役か。
男役がアイーダを演じちゃうと娘役のお役がひとつ少なくなっちゃうのよぅ。

アムネリス様はうめ(陽月華)。
おー!こう来たか!
絶世の美女だんちゃん(檀れい)の圧倒的押し出しを若手が演じるのはなかなか難しいだろうと思ってたんだけれど、全然違った切り口でした。
戦う女です。
かっこいい!凛々しい!エジプト安泰!多分戦争も勝てる。(それじゃ話が違っちゃうか・・・)
こういうのが新人公演の楽しいところ。

目の前で死んじゃう伝令をみて全力で顔芸してるエジプト兵士はさゆみさんかな?
ラダメスが将軍に指名されるシーンでアムネリス様の斜め後ろにみやちゃん(美弥るりか)がいる~!

「Romanece de Paris」/雪/音月桂/正塚晴彦/大野拓史

下級生には鬼門の正塚作品。
とはいえ、けいちゃん(音月桂)にとってはなんの問題もありませんね。
小柄なのにスーツもちゃんと着こなせているのは首周りがガッチリしているからかしら?それに身のこなしも完成の域。
男役10年と言われるくらいなので出演者が研7までの新人公演って娘役さんのほうが上手いものなのだけれど、けいちゃんは既に余裕のリードです。

となみ(白羽ゆり)は2回めのヒロイン?
前回の野性的なロマの娘から、こんどは中東の若きプリンセス。
トップ娘役時代にはエリザベートマリー・アントワネットで圧倒的女王オーラを振りまいていたとなみちゃんが、まだこの段階ではけいちゃんにおんぶに抱っこ状態だったとは驚きでした。
この1年半後くらいにまずは星組でトップ娘役となるわけですよね。本当に急激に成長したんだなぁ。
その成長の過程を見ることが出来て感慨深いわ。

ちっちゃくて可愛いと思っていたしなちゃん(山科愛)がしっとりと大人っぽい人妻役でとても美しかった。これも嬉しい驚き。

冒頭のダンスシーンの中、主要な登場人物が三々五々歩いていくのですが、こま(沙央くらま)がすごく良くって、おぉ!っと思いました。
なにがどうってわけじゃないんだけど、歩いているだけなのに物語を感じさせる。
広い舞台をただ端から端まで歩くのって一見簡単そうだけど、実際やってみたらなかなかできることじゃないと思うの。
こま、さすがの芝居センスだなぁ。って思ってたら長のうらんちゃん(澪うらら)がご挨拶で「通行一つにも気を配って芝居に取り組んできた」みたいなことを言ってました。
そうだったんだ~。しっかり課題に取り組んで成果を出したんだね。
新人公演って本当に素晴らしいなぁ。

「天使の季節」/花/未涼亜希/植田紳爾中村一徳/鈴木圭

トンデモ作品と言われる駄作にも比較的寛容な私ですが、これと「タカラヅカ・オーレ」だけはどうにも許せないのです。だからもう二度と放送を見ることもないと思っていたのに、まさか新人公演で再び見ることになろうとは…。

まっつ(未涼亜希)の初主演がこの作品だなんて本当に不運だよ。
90歳の国王と青年の二役早変わりで奮闘していましたが、主演なのにそれらしいシーンはなにもない。強いて言えばなぜか主題歌だけは美しいので、この素敵なデュエットを歌うことができたことくらいかな。
ヒロインのなるちゃん(華城季帆)はきれいな声。でもこちらもあんまり見せ場なし。

というわけで、主演二人よりも周りの役のほうが美味しかったかもしれない。
天然な母親、女王役のあすか(遠野あすか)はヒロイン経験者だけあって余裕でした。こういう人が脇を経験すると、ちょっと肩の力が抜けた感じが出て良いわ~。

そのか(桐生園加)の口跡がちょっとへんてこな医者が面白くって儲け役になってました。お年を召しているのに終盤の追いかけっこでは超絶すばらしい運動神経を感じさせるダッシュを見せているのがまた面白かった。

そしてだいもん(望海風斗)が主要な役で登場!
まあくん(朝夏まなと)よりも抜擢が早かったのかぁ。意外。
まだ研2くらいだよね。でも芝居の間も上手いし、さすがだわ。

出演者たちのがんばりはとても良く伝わって、そこだけが救いでした。

スサノオ」/雪/音月桂/木村信司/木村信司

けいちゃん(音月桂)主演。いったい何回目?
もちろん素晴らしいクオリティ。もういつでもトップスターになれるレベル。
だからこそ、いまさらここでダメ押しの主演をする意味があんまりわからないのだけれど。まぁ、他に演じてもいいような役がなかったからなのかもしれない。
なにせ初舞台生まで全員が全場出っぱなしという演目なので、これ新人公演の配役ってどうだったんだろう?主要な役以外は本役と新人公演での役がほぼ同じだったんじゃないかしらん。

天照大神はとなみ(白羽ゆり)。さすがの女王感。
歌うまのガイちゃん(初風緑)が本役なので音域は男役。
地声と裏声の境目のあたりの音程がちょうど聴かせどころになっているから娘役さんが歌うにはとても難かしかったと思います。
そこを地声のまま全部歌うと高音が苦しい感じになっちゃうし、かといって裏返ったり弱々しいファルセットにぬけちゃったりしたらへなちょこになっちゃうし。 だからこの境目あたりの音域を切れ目なく豊かに歌えるようになれば歌うまの扉が開かれることになるのよね。

アメノウズメはあかねちゃん(神月茜)。いまやAKANE LIV としてミュージカルでも大活躍している超絶歌うまさん。でもまだこの頃はこの境目に苦戦している感じでした。何かの記事で読んだんだけれど、元々はとても声が高かったのだけれど宝塚で男役を経験したことによって声の幅がひろがったと語っていました。男役さんは長い時間をかけ、たくさんたくさん努力してこの地声の境目を克服していくのね。
となると、新人公演学年でそれがきっちり出来ているけいちゃん。そして先般のスペシャルライブで娘役ながらこの曲を歌ったまあやちゃん(真彩希帆)ってほんと凄いな。

「白昼の稲妻」/宙/悠未ひろ/柴田侑宏・荻田浩一/児玉明子

ともちん(悠未ひろ)ラスト新人公演。
初主演「傭兵ピエール」は放送を録画しそこねちゃったのかな?見たかった~。残念。
ともちんは私の観劇ブランクの時の初舞台生なんだけれど、なぜだか覚えているのです。テレビで見たのかなぁ。なにせあの背の高さなので記憶にあるんだわ。その時キメちゃん(白川亜樹)と雰囲気が似てるかもって思ったのよね。キメちゃんもあの当時としてはものすごく背が高かった。おっとりと綺麗で後ろにいても目立っていたんだけれど性格が優しいのか舞台ではいつもぼぉ~~~っとした感じに見えちゃう。で早々に寿退団してしまった。そしてキキちゃん(芹香斗亜)誕生ね。 だから、なんとなく似てる気がしたともちんもそんな感じの子なのかなぁ~なんて勝手に決めつけていたのよ。こんなに実力派で長く宝塚の舞台で活躍してくれるとは予想してなかった。嬉しい誤算。
鳳凰伝」のバラクも素晴らしかったし今回の芝居も歌も見事でした。なにぶんたかこさん(和央ようか)の音域は高いのでさすがにきつそうな部分はありましたが、これを新人で歌い切るのは凄いよ。芝居心も包容力もあって良い男っぷり。

今回の少年役はカチャ(凪七瑠海)。その仲間にはカイちゃん(七海ひかる)!
鳳凰伝」での少年役はチギちゃん(早霧せいな)でしたっけ。有望男役はちょっと見せ場のある少年役からスタートなのね。