月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

みんな大好き愛してる「fff フォルティッシッシモ」LIVE配信3

雪

とにかくすべてが大好きなのですから、この作品世界を深読みしようだなんてことは諦めてます。キャトルのオンラインショップでルサンクも売り切れてたし。
だから今日は大好きな人たちを思いつくままメモしようっと。

冒頭のだいもん(望海風斗)そこにいるのかっ!

ファントムでもこの指揮者の位置にいましたよね。
彼がタクトを振るとオケボックスから次から次へと溢れ出る黄色い衣装の人達にびっくり。
音楽?音楽なのね。
なんだかここで早くも感情がぶわっと湧き上がって涙がこみ上げてしまいました。
そう、だいもんはいつも音楽と共にある人なのだ。
まあやちゃん(真彩希帆)の歌声が聞こえるんだけれど姿は見えず。姿は見えないけれどすべてを包み込むような支配するような歌声!

そして現れる謎の女。まあやちゃん

ふわりとまとわりついたり、かすかに聞こえる耳鳴りのような声で囁やくように歌ったり。
だいもんとの間に流れる緊張感が凄い!のだが・・・。
日常生活ではとんでもなくへんくつなベートーヴェンはお手伝いさんに見捨てられ、彼にだけ見える謎の女まあやちゃんにあれこれ命令!
おいおい!それって「くらわんか」の貧ちゃんをこき使ったやり口じゃないですか。そこはかとなくだいもんが演じた役へのオマージュが。
辛辣でニコリともしない謎の女がだいもんのアドリブにちょっと素がのぞいて頬が緩んじゃったとこしっかりカメラに抜かれてたよ。ぐっじょぶカメラマン!
なにせ実態を持たない概念なのでめちゃくちゃ不器用にコーヒーをいれるまあやちゃん。いい味だぁ。
しかも次のシーンではピンクのドレスにエプロン姿で甲斐甲斐しくだいもんのお世話。ベートーベンの妄想による?上品と下品の間の絶妙な衣装と二人のやり取りにクスクスっと笑える。
あー言えばこー言う丁々発止の関係性は「20世紀号に乗って」以来かな。

ラスト近く何もない空間で一つのピアノに並んで向かう二人。 いついかなる時も実は同じものを見つめ同じ方向を向いて共に生きてきたベートーベンと謎の女だったのね。それがだいもんとまあやちゃんのこれまでとリンクしジーンとした。
本当に素晴らしいコンビ!

凪様(彩凪翔)のゲーテが美しい

冒頭のせりあがる美しい凪様にぐっときてしまった。
単にお顔が美しいだけでなく、才にあふれ、広い視野でこの物語すべてを見通すような深い深い姿に吸い込まれそうだった。
凪様の演技にはいつも真(まこと)が照らし出されている気がして心惹かれる。
彼の物語の中で紡がれる若きウェルテルのしゅわっち(諏訪さき)とロッテのあゆみさん(沙月愛奈)の流れるような動きが悲劇的だけれど美しくて見入ってしまう。

軍服のさきちゃん(彩風咲奈)がかっこよすぎてのけぞる

冒頭のせり上がるさきちゃんがせり上がってもせり上がってもずっと足だよ。
単にかっこいいだけでなくスケールの大きさを感じた。
ここのかっこいいナポレオンも素敵だけれど、なんと言ってもロシアの雪原のナポレオンが好き。
魂の邂逅の中、凍えるベートーヴェンだいもんにコートを2枚羽織らせる姿が切なくて温かい。
多くの人々のそこそこの幸福のために自分も含めてどんな犠牲も不幸もいとわないという矛盾。彼の理想を実現しようとすれば何百年もかかる、それをわかっていながらどうしても自分の手ですべてを成し遂げたいと猛スピードで駆け抜けた天才ナポレオンのふと見せた根っこの部分が見えた気がした。
天才はもともと天才だったからすごいんじゃない。ひたむきに学び、思索し、そうやって心の畝をひとり黙々と立ててきた男の姿。 明るくかっこいいさきちゃんの最近見せる内省的な演技に心惹かれます。

印象に残る声の人たち

ベートーヴェンが読まなかった手紙を優しく語るロールヘンのきわちゃん(朝月希和)の柔らかな声が好き。子供時代のロールヘンのりさちゃん(星南のぞみ)の少女らしい生硬さも好き。とにかくロールヘンが好き!

ゲルハルトのあーさ(朝美絢)は時代ごとに声を成長、変化させている。
でもいつも誠実で希望に満ちた声。大好き!
それがロールヘンが亡くなり、打ちひしがれた姿になるのが辛い。苦しみの中から親友のため、いや亡くなった妻の為にも彼女の手紙を代読する。その声の神々しさ。
そう言えば「ひかりふる路」では触れたらスパッと切れて血がにじむような歌声だって思ったんだよな。サンジュストをはじめとしてこれまでだいもんとバチバチぶつかり合うような役でその圧にも決して負けない芝居をしてきたあーさ。今回はだいもんの芝居を柔らかく受け止める役割を担っていて全然印象が違う。
役者だよなぁ。

モーツァルトのみちるちゃん(彩みちる)の声が娘役の時とまるでちがう!
少しハスキーでこまっしゃくれた少年の声。自意識過剰でちょっぴり鼻持ちならないけれどムチャムチャ可愛くて場面をさらう。他の天界の人達はちょっと割りを食っちゃったかもね。

あみちゃん(彩海せら)が演じた青年ベートーヴェンの声がこれまでの舞台でのあみちゃんの声と全く違った。
おそらくだいもんの声とか喋り方に似せていたんだわ。
すごく器用だなぁ。

ベートーヴェンが病を押して指揮した演奏会の場面でラデッキーるいくん(眞ノ宮るい)の「本当に聞こえてないのかっ」というセリフが明瞭であると同時に重い響きがあってずんとくる。
このシーンでるいくんは画面には映ってなかったんだけれど声ですぐわかったわ。
何か核心を突きつけられるような思いがしてハッとしました。

他にも書き切れないくらい素敵な人、大好きなシーンが山ほど 。 素晴らしいトップコンビと充実の雪組メンバーにひたすら打ちのめされた本当に見事な作品。
全部大好き!愛してます!