月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

本日「ロミオとジュリエット」(B) LIVE配信

星

いやぁ~~~。マジやばかったです。
配信見ながら何度、やばいって口に出したことか。

可愛いロミオことちゃん(礼真琴) がっ!

ふわふわ夢見るような瞳が可愛い。でもそれは絶望うずまく街でいつか自分も友も消えてなくなる。そんな恐れから目をそらしているせいなのかしら?
心の錆びた大人から見たら狂気の沙汰といえるくらいにものすごい勢いでジュリエットにまっしぐらなのも、あの凄まじい「僕は怖い」を聞けばわかる気がする。リミッター外したことちゃんってやばいわー。

恐れを知らないジュリエットなこちゃん(舞空瞳)

リアル10代だったね~。
バルコニーでロミオの前ではめっちゃ健気なのに、階下に向かってうっせーババァ!レベルに返事をするとこなんて思春期真っ只中です。でも可愛い。
ちょっと硬質な歌声が若さに溢れていてまさにはまり役。
なのにフィナーレのデュエットダンスでは大人っぽくて色っぽいのだから恐ろしい子だわ~。

大奮闘!乳母のくらっち(有沙瞳

自分とジュリエットの間の距離半径2mくらいが世界の全てという無学なオバちゃんなので、すぐまわりの意見に左右されちゃうのが玉に瑕だけど憎めない肝っ玉母さん。いや、乳母さん。
柔らかく包む母性というより全力でジュリエットを愛す。陽気で愛らしくって可愛い。この役作り、好きだな。
小柄ながら歌もなかなかの迫力。
素晴らしかった!

切ないティボルトせおっち(瀬央ゆりあ)

登場した時の表情がものすごく寂しげでびっくりした。
むちゃむちゃ切ないティボルト。
「今日こそその日」で女達侍らかせても寂しそうなせおっち。
ブチ切れていてもどこか悲しそうなせおっち。
辛いね。そんなに苦しかったんだね。うぅぅ(泣)
彼の狂おしいほどの哀しみが強い目力の奥から浮かび上がってくる。
こういう切り口のティボルトって初めてかもしれない。

ブチ切れマーキューシオぴーすけ(天華えま)

いつもはどこか真面目で訳知り顔な感じのぴーすけが知性を封印して目が完全にイッちゃってます。
そうよ!一度はこういう役をやって欲しかったの!
意気がってはいるけれど弱さを感じさせる。なにか依存している感じ。
多分ロミオに依存しているんだな。ロミオと一緒じゃなければ不安でたまらない。
ブチ切れてもそういう繊細な役作りは芝居の上手いぴーすけならでは。

悩めるベンヴォーリオあかさん(綺城ひか理)

普段穏やかで良い声の人がみせる絶唱というのは胸に響く。「どうやって伝えよう」も素晴らしかったけど、歌った後の表情にぐっときて泣いてしまった。心はまだ弱々の子供なのに一足先に大人にならざるを得ない哀しみ。
日頃バカやっていてたとしても優しいヤツなんだな。
優しさゆえに悩むあかさんって無敵に素敵。

何よりやばかったのは死のあいちゃん(愛月ひかる)

死とエロスでこの物語のすべてを支配する。
こんな死を見ることができるとは!
配信だから映るときにしか映らないのに圧倒的な存在感。
あいちゃんの死から放たれる愛の官能や渦巻く憎悪によって、のたうち、うねるように生き、そして死に至るヴェローナの若者達。 つまり愛と死のどちらも体現しているのが斬新。エロスとタナトスは表裏一体なのか!

という事は別の人が愛を踊る必要性があんまりなくなってしまうんだよね。いえ、きさちん(希沙薫)には何の罪もありません。こんな大役初めてだろうけど頑張っていたよ。身のこなしがちょっと子供っぽかったのはあいちゃんとの対比で真っ直ぐな純愛を表現したかったのかなって思ってる。
そういえば、フレンチミュージカル版では死だけで、愛は宝塚版で増えた役とのこと。あいちゃんの死でなぜ元々そうだったのかを理解しました。
つまりそれほどあいちゃんの死は死であり同時にエロスでした。
凄かったです。