月刊☆臥看牽牛織女星

15年の空白を経て宝塚観劇を再開。失われた時を取り戻すためのスカイステージ鑑賞記録をぼちぼちと綴ります。

本日「アウグストゥス」LIVE配信

花

あまり事前情報を耳に入れないようにしていたのですが、ちらりと「アウグストゥスの風」なんていうフレーズが聞こえてきたりして。

でもそんなトンチキ作品ではありませんでした。

私わりと田渕先生と相性いいんだよね。なのでとても面白く興味深く見ました。

ちなみに帝政ローマって邪馬台国より昔だっけ?すごいな。

アウグストゥスれいちゃん(柚香光)

れいちゃんのアウグストゥスは家柄も良く、人柄は穏やか、おそらくその政治的資質だって素晴らしいものを持っている…。のだけれどもまだ何者でもない若者として登場します。

育ちの良さゆえに何もわかってない感じがとてもうまく描かれてますよね。

偉大であればこそダークな一面もあるはっちさん(夏美ようカエサルを仇と憎むポンペイアがはなちゃん(華優希)。

ポンペイアのもとに殺された父の形見の短剣を返しに来るれいちゃんに、そんな事したら彼女この剣で死んじまうだろうが~~~~!と思わず心のなかで突っ込んじゃいましたよ。
そういうところが恵まれすぎたお坊ちゃんの甘さ。

でもまさか本当にそうなっていたとは、最後の種明かしに結構びっくり!面白い作劇です。

神殿でのはなちゃんとの芝居や最後のポンペイアの侍女こりのちゃん(美花梨乃)とのやり取りは繊細で、とても引き込まれました。

娘役さんと芝居をする時のれいちゃんって好きだわぁ。

アントニウスあきら(瀬戸かずや)とクレオパトラかちゃ(凪七瑠海)

かちゃのクレオパトラはまさに適役。
ゴージャスで高飛車で、でもひたむきな愛に生きる誇り高き王女。

そして、もともと身分が低く成り上がりの英雄アントニウスと御曹司アウグストゥスとの対比も面白い。

あきらのアントニウスは野心とクレオパトラへの愛に生きる男。
圧倒的な迫力がありながら人間らしい弱さもある。

カエサルが遺言で後継者に指名したのが自分ではなく何故何にも出来ない(と思っていた)ボンボンのアウグストゥスなのかという思い。
でもそれが卑屈な感じでは無いのよ。

才も力も自分こそがローマの支配者に相応しい器だという揺るぎない自負がある。まさに男盛り!

今まで軽快な役が多かったあきらがこんなにも大きさと懐の深さを感じさせるとは!

とはいえここが惜しいかも?

そしてこのカエサルの遺言はアウグストゥスにとっても意外だったはずなんだよね〜。

なぜ?今?僕が?
っていう迷いや戸惑い。もっと描かれていてもよかったと思うんだけど〜。

れいちゃんって戦闘シーンの美形顔面圧が強いので後継者に指名されるといきなりスッゴイやる気になってる感じがちょっと唐突に思えた。

かと思えばまた迷える青年に戻っちゃうし。なのにいつのまにか尊厳ある皇帝になっちゃうし。

え?私何か見落としてた? って1度の鑑賞では繋がりが今ひとつ分からない展開になっちゃった 。

実は王道ストーリーなはずじゃ?

こういう未完の若者が苦難にぶつかり、己の弱さに気付きながらも人との出会いやさまざまな試練によって精神的にも立場的にも成長していくっていうしっかりした王道のストーリーだと思うんだけれど~。

その割には肝心のアウグストゥスの境遇や気持ちの変化の流れが不明瞭なのが物語としてモヤモヤポイントなのかも。

でも多彩な登場人物それぞれの愛と憎しみがぶつかり合う人間ドラマとしての見ごたえはたっぷりでした。

というわけで印象的だったその他のキャストの感想も書いておこうっと。

カエサル暗殺を実行するブルートゥスひとこ(永久輝せあ )

ひとこ花組にいるんだねー。と今更ながら実感。
「はいからさん」のLIVE配信はギガ不足で見られなかったからねー。

私がまだ花組のひとこに慣れてないせいもあってなんだか孤軍奮闘しているように見えた。

役柄的に敵からも味方からも責め立てられるし、ちょっと精神を病んだような表情が真に迫っていて孤独感の強いブルートゥス。

その細い肩にかかるプレッシャーは大きいだろうけど負けずに頑張れ!
ひとこ花組の未来を頼むよ!

エジプトの重臣しいちゃん(和海しょう)

常に冷静に情勢を見極め、時には女王の意思さえも冷たく退ける。カチャの圧に負けないなんてすごい!

冷血ではあるけれどあなたが一番正しいわ。

しいちゃんの艶のある低音ボイスはものすごく説得力がある。

新スカイナビゲーターズゆかちゃん(峰果とわ)

キョンちゃん(航琉ひびき)、びっく(羽立光来)と共にローマの民衆として歌に芝居に大活躍で嬉しかった!

「Bow Singing Workshop」での芸達者ぶりが印象的だったゆかちゃん。
大劇場公演で目立つ役がなかなかこなかったけれど、遂に来たぞー!

パッと目立つハッキリした顔立ちで歌も芝居心も抜群。これからどんどん存在感を増してほしいな。

憎しみダンサーズ的な人達

プログラムがないから役名も誰がいるのかもわかんない〜!
でもなかなかいい働きで印象に残りました。

あぁ劇場にいればもっとしっかり見ることができたんだけどなぁ〜。